免制震ダンパー
テイラーデバイス社紹介
当社では建築、橋梁向け免震/制振用ダンパーとして、
アメリカのTaylor Devices, Inc.(テイラーデバイス社)のフルード粘性ダンパーをご案内しております。

テイラーデバイス社とは?
1955年から軍事/航空/宇宙分野における、あらゆる衝撃、振動を吸収するメーカーとして、軍事分野では爆発、衝撃、振動の軽減、武器システムの保護、宇宙分野ではスペースシャトル、ロケット等の分野では衝撃、振動の軽減吸収装置を製造を行ってきました。
過酷な環境である軍事、航空、宇宙分野で培った高品質、高信頼性、長寿命の技術がビル、橋梁等の構造分野に転用され、地震、台風などの様々な入力から構造物を守ります。
テイラーデバイス社が対象とする振動とは?
軍事分野での例として、
- 核ミサイルの水中炸裂力 = 588,000Gal, 1,270cm/sec
- 核ミサイルの空中炸裂力 = 78,400Gal, 1,140cm/sec
これらの入力を減衰する装置を実際に製造しました。
それに対して、日本国内での地震は
- 東北地方太平洋沖地震 = 2,933Gal, 100cm/sec
- 阪神・淡路大震災 = 784Gal, 90cm/sec ※共に最大値
であり、彼らは地震より速く大きな入力にも対応してきました。


テイラー社の製品に対するポリシー
1.性能試験
性能試験装置による入力試験を全製品に対して行い、
性能を検証されたうえで出荷されます。
性能試験装置は、
- 油圧試験装置:最大出力6,700kN、最大入力速度200cm/sec,ストローク±980㎜
- 落下試験装置:最大出力8,800kN、最大入力速度1,150cm/sec
を所有しています。
2.材質、品質管理
全て軍事、航空宇宙向け製品と同等な材質、品質管理が免制震製品に使用されます。
テイラー社は品質保証規格として
ISO 9001:2008、AS9100:2009 Rev. C、ISO 14001:2004 を取得しています。
3.保証
35年間の性能保証を製品に付帯させます。
テイラーデバイス社紹介ビデオ
製品特徴
テイラーデバイス社のフルード粘性ダンパーは全世界で性能と信頼性を検証されています。
日本では独)防災科学技術研究所のE - Defenceにて実大5層鉄骨造建物の振動台実験が行われ、フルード粘性ダンパーの効果が立証されています。
世界から信頼される9つの理由
- 1. メンテナンス不要で高信頼の製品、35年間の性能保証付き
- 2. 温度、振幅、振動、製品バラつき等の依存性が極めて少ない。
- 3. 定期的な流体交換などのメンテナンス不要
- 4. 地震や強風の際に、構造物の応力とたわみの両方を減少させる。
- 5. 速度応答に優れる。
- 6. 屋内外設置、減衰力、入力速度、ストローク、剛性等、エンジニアの要求に合うように全てカスタム設計
- 7. シンプルな構造で新築、レトロフィットまで容易に設置可能
- 8. ピストンロッドにはステンレススチール鋼を採用
- 9. 出荷前に全てのダンパーは、実動試験にかけ、性能を検証したうえで出荷される。
制振用フルード粘性ダンパー
テイラーデバイス社の製品は全てカスタム製作で製作致します。
(改正後の平成12年建設省告示第1446号へ対応準備中)


最大減衰力(F) | 9,000kN |
---|---|
最大ストローク | ±950㎜ |
指数値(α) | 0.3~1.0 |
最大入力速度(V) | 1,000cm/sec |
設置場所 | 屋外/屋内 |
設置方向 | 垂直、水平、筋違 ※1 |
※1 同一製品で設置方向を全ての設置方法対応が可能です。
特徴
ゲートや外部アキュムレーターなどを所有しません。
本製品は上記表内でカスタム製作が可能です。
その他、剛性、熱容量、記載以外の入力内容についてもカスタム対応致します。
ロックアップデバイス製品仕様
テイラーデバイス社の製品は全てカスタム製作で製作致します。

最大減衰力(F) | 9,000kN |
---|---|
最大ストローク | ±950㎜ |
最大入力速度(V) | 1,000cm/sec |
設置場所 | 屋外/屋内 |
設置方向 | 垂直、水平、筋違 ※1 |
※1 同一製品で設置方向を全ての設置方法対応が可能です。
特徴
ロックアップデバイスは低速の入力ではストロークしますが、
指定された入力があった際に急激に剛体化し、剛性ブレースと同じような性能を
発揮させることができます。
カスタム制作が可能な制振用フルード粘性ダンパーのお問合せ、
お見積り依頼はお気軽に当社までお問合せ下さい。
免震用フルード粘性ダンパー
国土交通省大臣認定品 建築物免震材料 認定番号:MVBR-0262
(平成12年建設省告示第1446号 告示対応品)


FVD900-800-038-**** | FVD1450-610-038-**** | |
---|---|---|
最大減衰力(F) | 900kN | 1450kN |
指数値(α) | 0.38 (*1) | |
C値 等価粘性係数C(kN-s/m) |
700~2,400 | 1,120~3,700 |
(ユーザー指定で製作) | ||
最大入力速度(V) | 200cm/sec | |
限界変形(mm) | ±800 | ±610 (*2) |
ロッド径(mm) | 75.7 | 75.7 |
最大外径(mm) | 280 | 337 |
ピン間距離(mm) | 4,800 | 3,753 |
*は減衰係数C値
(*1) 建築基準法第20条 評定を受け、0.6での製造実績があります。
(*2) 建築基準法第20条 評定を受け、±900mmでの製造実績があります。
その他仕様、性能についてはお問合せください。
※改正後の平成12年建設省告示第1446号に対しては、仕様変更品で認定取得に向けて現在準備中
国内実績
テイラーデバイス社のフルード粘性ダンパーは日本でも多くの免震/制振建物と橋梁等の構造物に新規、レトロフィット共に納入実績があります。
建物向けとして国内大手デペロッパー様の御案件、公共施設へ多くの納入実績があります。
ロングストローク、高減衰力、カスタム対応可能で設置方向、設置個所を屋内/屋外を選ばない長寿命、
高信頼性を持つフルード粘性ダンパーは日本国内での実働試験でも性能が確認されました。
市営科学館 水平設置
最大減衰力1960kN ±100㎜商業施設
最大減衰力2452kN ±150㎜県内団体施設ビル 筋違い設置
最大減衰力1750kN ±100㎜都内オフィスビル
最大減衰力1800kN ±100㎜免震建物 大臣認定品
最大減衰力1450kN ±610㎜タイプ橋梁レトロフィット
最大減衰力1750kN ±100㎜
E-ディフェンス 5層建物実働試験


試験の目的
本試験の目的は、制振装置の鉄骨造への効果を、最も実態を表すと考えられる実大多層建物での
加振実験により確認するというものです。
試験概要
構造 | 5層鉄骨ラーメン構造 |
---|---|
長辺方向 | 2スパン 12m |
短辺方向 | 2スパン 10m |
階高 | 1階 3.85m |
基準階高 | 3m |
柱径 | 350m |
大梁 | H-400×200 |
総重量 | 約580t |
加振条件
JR鷹取波 40% 及び 100%、3方向入力
本試験に使用されたダンパー仕様
1層~4層に制振ブレースとして設置。
鷹取波100%入力時に層間変形が1/100になるよう設計。
各階のダンパー減衰能力
1階 | 2階 | 3階 | 4階 | |
---|---|---|---|---|
長辺 (1講面) |
1318kN | 1318kN | 660kN | 660kN |
短辺 (2講面) |
660kN | 660kN | 330kN | 330kN |
海外実績
1970年にテイラーデバイス社は”フルード粘性ダンパー”を開発し多くの構造体に納入してまいりました。
構造物用ダンパーとしては、アメリカでは業界シェアNO.1
日本を始め、中国、台湾などのアジア地区、南米、ヨーロッパ等の多くの構造体への納入実績があり、
2016年迄に23,000基以上のダンパーを全世界に納入しています。
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公共施設
最大減衰力2000kN ±125mm -
IT企業本社オフィス
最大減衰力2000kN ±100mm -
181 Fremont Streetビル
最大減衰力2000kN ±150mm -
西候門大橋 スパン1,650mのつり橋
最大減衰力1000kN ±1100mm -
ミレニアム・ブリッジ 歩行者振動対策として導入
最大減衰力50kN +153/-377mm -
蘇通長江公路大橋 世界有数の斜張橋
最大減衰力6580kN ±850mm